国立大学法人お茶の水女子大学 〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1
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私は2005年8月から2006年5月まで、アメリカ、インディアナ州、ウエストラフィエットにあるパデュー大学に留学していました。留学中に体験したことについて以下にまとめたいと思います。
【学業について】
【履修した授業】 | |
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2005-2006 1st Semester | Literature of Black America The Movies American History to 1877 Modern Japanese Pop Literature and Culture |
2005-2006 2nd Semester | Introduction to Advertising Toni Morrison Gender and Multiculturalism Introduction to Market Analysis |
以上8つの授業を履修しました。交換留学生としてのStatusを保つためには1年間に最低8つのクラスを履修しなければなりません。私はLiberal Arts学部、English科に派遣留学したため、文学のクラスを中心に履修しました。後期は、ビジネス的な要素をもつ授業を履修したかったので、広告やマーケティングのクラスをとりました。
文学の授業というと、小説などのテキストの文章読解をクラス全体でやるというイメージがありますが、アメリカでの文学の授業はディスカッションが中心でした。どの授業をとっても、多人種が共存するアメリカならではの問題に関して活発な議論が展開されました。日本の大学での講義とは全く異なり、自ら授業に参加する主体性が求められます。私は、Listening やReadingの能力が比較的あっても、ディスカッションに参加するようなSpeakingの力が低かったので、初めのうちは授業に参加するのが大変でした。日本では本を読んで勉強するしかない問題なども、ダイレクトにさまざまな国の人の考え方や価値観などを通して学ぶことができたので、非常に貴重な体験でした。立派なことを言おうとせずに、簡単なことでも意見を言うことを心がけて授業に参加していきました。分析の対象も小説だけにとどまらず、映画や雑誌などいろいろなものを使えたので、社会学的な面から自分の専門領域をより深めることができました。
マーケティングのクラスは履修するのが初めての学問で、最初は専門用語に慣れることに時間がかかりましたが、チームワークが多かったので、さまざまな人に助けてもらい、主体的にリサーチに参加することができました。
交換留学生として大切なことは、授業のことで分からない部分をそのままにせず、必ず教官と相談することです。自分の英語力などを説明し、どのような助けが必要なのか伝えれば、どの教官も良い方なので協力してくれます。
【生活について】
前期は現地のアメリカ人二人の女性との共同生活でした。バスルームとキッチン、ベッドルーム、リビングルームがある部屋で、同じような部屋があるアパートが何棟も建っているHilltop Apartmentというところに住んでいました。学校から少し距離があったので、冬はバスを使って学校に行きました。食事は1週間に10食、大学のダイニングで食事できるMeal Planを買ったので、平日はだいたいダイニングで食事をしました。一番近くのスーパーまで遠かったので、友人に車で連れていってもらったり、バスで行ったりしました。
後期は大学院生向けの寮に、アメリカ人のルームメイト一人と一緒に住んでいました。この寮は、ホテルのようなところで、毎週業者の方が清掃に入ってくれ、とてもきれいな環境でした。部屋にバスルームやキッチンはなく、一人6畳ぐらいのスペースにベットとデスクがある部屋でした。この寮に住む人は、Meal Planを購入することができないので、食事は大体スーパーで買ったものを部屋で食べるか、近くのレストランでの外食でした。1階に大きなキッチンがあるので、時々友達と一緒に料理をしてパーティを行いました。
平日は図書館に閉じこもって勉強していることが多かったですが、週末はセントルイスやシカゴに旅行に出かけるなどして、大学の外に出ました。交換留学生向けにさまざまなツアーが企画されているので、そのようなイベントに積極的に参加しました。勉強と遊びとをうまく両立することが大切だと思います。
【留学生活全般について】
私は授業以外でも、さまざまな活動に参加しました。AIESECというワールドワイドなレベルでインターンシップを推進する団体のイベントチームに所属し、ウエストラフィエットにインターンシップで来ているメキシコ人の家族と交流をはかりました。子どもはスペイン語しか話さなかったので、言語以外でのコミュニケーションの大切さを実感しました。Purdue International Student Associationでは、日本語のクラスの先生をしたり、みんなで旅行に行ったりしました。Japanese Student Associationでは、Mid-Westの学生向けに大きなイベントがあり、そのイベントの企画や運営に携わったりもしました。Passportという交換留学生向けの団体では、さまざまな国の交換留学生たちといろいろなイベントに参加し、旅行を計画したりしました。授業で友人を作ることは難しいので、授業以外のイベントに積極的に参加することが大切だと思います。
特に精神的な面で成長できた1年間でした。いろいろな価値観を持っている世界各国の留学生とのコミュニケーションを通して、自分とは異なる価値観を認めて共存することの難しさと楽しさを身を持って実感しました。
TOEFLの参考書を買って、必要スコアを取得できるように勉強した。ReadingとListening、writingの全てをバランスよく取らなければ全体的に点数が上がらないので、どこかのセクションを集中的に勉強するよりは総合的に学習した。
TOEFL223点取得を目標に勉強した。生活の中で英語を使用した経験がなかったので、どちらかと言えばpassiveな能力、Listeningや Readingの力の方がWriting やSpeakingよりも高かった。
国際学術課を通して。(※現在の国際交流課。今は、グローバル教育センター(国際教育・留学派遣)で情報発信をしています)
ビザの手配、パスポートの取得、大学寮の申請、履修授業の登録、パデュー大学の健康保険に加入するための医療関係の資料の準備など。
・どのぐらいのお金をキャッシュで持っていくべきか、どうやって現地でお金を引き落としするかなど、現金の問題には不安があった。 ・結局渡米するまで、ルームメイトの情報が提供されなかったので、不安だった。 ・保険の制度に関しての不安があった。 (パデュー大学側から提供された資料に、必要事項を記載して郵送したものが適切な場所に届いていなかったので、再度提出しなければならなかった。提出した資料も結局受理されず、予防接種2種類を大学の健康センターで受けることになった。)
J-1ビザ。
米国大使館に行って申請をした。その際に書類に少しでも不備があると再度訪問することになるので、不備がないか、確認が必要。
航空券の購入。
前期:Hilltop Apartment リビングルーム、ベッドルーム、キッチン、バスルームがあるアパートのような部屋を3人でシェア。学校から少し遠い場所にあり、冬場は登校するのに時間がかかった。 後期:Hawkins Grad House 大学院生向けのホテルのような部屋。部屋にキッチンもバスルームもなく、バスルームは一つのフロアに一つずつ、キッチンは1階に一つあるものを共有。シングルルームとダブルルームがあって、私はダブルルームで一人のルームメイトと生活した。
協定の中に交換留学生は大学寮に入寮できるという条件が含まれていたため、寮に申請すれば寮に住むことができた。1年契約であったが、空きがあれば、後期に他の寮に移ることができる。
5~7万ぐらい。
5万円ぐらい。物価は東京と比較して安かった。
学費は免除。教科書などが高いので半期に4万円は使った。(私の場合は、文学系の授業を多く履修したので使用した教材が多かった。)
夏は湿度が低く、日差しが強いので、肌が荒れてしまった。11月ぐらいから雪が降り出し、マイナス15度まで下がるのは日常だった。
東京とは異なり、静かな田舎町という印象を受けた。
夏も冬も乾燥するので、スキンケア用品は日本のものを持っていったほうが良いと思う。日本の文化を英語で説明できるような本。論文を書くための日本語の文法書。
バーやクラブに行くときには必ずパスポートが必要なので、パスポートは持ち歩いたほうがよい。シカゴに遊びに行くときには、車上荒らしに注意をしたほうがよい。気候が予想以上に乾燥しているので、ケアはきちんとしたほうがよい。
語学学習に特化した形のクラスは履修しなかった。
比較的自由に履修することができた。Managementの授業で、Managementの学生しか履修できないものを除いては、受講したい授業を履修できた。各学期の最初に期間が設けられているので、速め速めに履修したい授業を決め、Adviserと相談すれば、履修に関しては自由が利く。大学院生向けの授業でも担当教官と直接連絡を取って確認をとれば、その授業を取ることができる。
授業によるが、最初のSemesterは大変だった。分からないことをそのままにせずに必ず授業後に聞くことが大切。
有益であった。
Japanese Pop Cultureという大学院生向けの授業を一つ履修したが、そのクラスでは日本に興味がある学生と仲良くなった。
他の学生と全く同じことが求められる。授業についていけないと感じたら、教官と必ず話して、授業のレジュメをもらうなど対策を講じた。
ほとんどなかった。
Purdue AIESEC、 Japanese Student Association、 Purdue International Student Association、PASSPORTという3つの組織に属していたので触れ合う機会はたくさんあった。イベントやRoad Tripなど、いろいろなことを企画して行った。その他にもLanguage Partnerを見つけて毎週ランチを一緒にして、会話の練習をした。
Exchangeの留学生向けのイベントがあった。それは他の大学からの留学生との交流が深められるイベントで、そこで知り合った学生と旅行したり、一緒に時間を過ごすことが多かった。
日本の政治や文化などを英語で説明できるようにしておいたほうが良いと感じた。
何でも自分でやらなければならないので、甘えが許される日本文化に慣れ切っていると環境に適応することが難しい。何でも自分で決めて、行動を起こせば融通が利くので、授業も寮も、自分が望むようにできる。何か満足できないことがあったら、気軽に誰かに聞いたり、適当な人と交渉することを厭わない方が良い。