国立大学法人お茶の水女子大学 〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1
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1年間のSOASでの留学を終えて、今振り返ってみると、それは何よりも大変であると同時に、何よりも居心地のいい時間だったように思います。
大変だったことは何よりも勉強です。授業時間そのものは短めですが、毎週課されるリーディングと、クラスによってはプレゼンテーション、学期末のエッセイなど、現地の学生でもストレスになるほど厳しさでした。当初は英語もままならないので、特にチュートリアルと呼ばれるディスカッションのクラスが全く聞き取れず、また私は2年生以上の授業を受講したため他の学生が共有している授業に内容に関する基礎知識もなく、クラスで一人取り残されたように感じたこともありました。そしてなにより一番ショックだったことは、クラスメイトや教授がそんな私に全く興味を示さないように見えたことです。なんて皆冷たいのだろうと、落ち込んだことを覚えています。しかし、時間がたつにつれこれは誤解であったことに気がつきました。考えてみれば、彼らにとっても交換留学生である私はどう接してよいか分からない存在であることは自然なことで、思い切って挨拶などしてみれば、実は皆とても親切でした。SOASは特にアジアやアフリカに興味がある学生ばかりなので、色々興味を持って自分の話を聞いてもらえる機会が多いと思います。また英語力の向上に従いディスカッションも聞き取れるようになり、私は親切な教授に恵まれたので、分からない部分は質問などすることで、授業にも次第についていけるようになりました。学問的な面でこの1年間で学んだことは本当に多く、大量の文献購読から得た知識、思考力から論文の書き方などは、帰国後の勉強にも大きく貢献できると思います。
一方、居心地のよかった点は何よりも友人関係です。SOASはとても留学生の多い大学で、ヨーロッパを始め世界中から生徒たちが来ています。イギリス人のみならずそのような留学生と、お互いの国についてや、自分たちの将来についてなど、色々なことを語り合う時間はとても貴重なものでした。日本語を学んでいる学生や日本に興味のある学生も多いので、現地の学生とも仲良くなりやすいと思います。また私は大学の寮に住んでいたので、時々開かれるキッチンでのパーティーに参加して色々な友達を作ることができました。彼らとは帰国後しばらくは会えませんが、きっと一生の友人になることと思います。
また、ロンドンという街自体も私にはとても居心地よく、イギリスの歴史的な文化物に加え、多くの移民たちによる多文化に満ち溢れ、活気のある街でした。日本食の手に入るスーパーマーケットやレストランもあるので、その意味でも暮らしやすいところだと思います。SOASもロンドンもイギリス的なものを学ぶというよりは、国際的で多文化な空間に身を置くということを学ぶことに適した場所だったと思います。
この一年間、私の頭にいつもつきまとっていたのは、「私は本当に有意義な時間を過ごせているのか」という問いでした。多くの学生が留学する現在、ただ単に留学したという事実ではなく、留学して何を得たかということが大切だと思っていたからです。また、留学前は勉学がここまで大変になることは予想していなかったので、こんなに勉強ばかりしていてもっと出かけたり人と接したりしなくていいのだろうかと思ったこともあります。しかし今思えば、一口に充実した留学生活といっても色々なありようがあります。人と違うことや、留学前の予定と違うことは気にせず、目の前にあること、自分が興味のあることに正面からぶつかれば、それは自分にとっての最高に充実した生活になっていくと思います。私にとっては、勉強の大変さと友人関係の居心地よさとのギャップこそが、充実した留学生活を送れたことの何よりの証拠なのかもしれません。
IELTS対策としてBritish CouncilのIELTS対策コースに参加し、IELTS7.0を取得。その後は大学の英語の授業(上級英語など)を積極的に取るようにした。
センターのホームページや説明会から。交換留学制度自体の情報は十分だったが、派遣先の情報はあまり得られなかった。
VISAが取得できるかどうかは不安だった。
学生VISA。Beoのビザ取得サポートを利用し、申込書類の準備、銀行の残高証明の翻訳、SOASからの証明書の手配などをした。
航空券、保険の手配
大学の寮。6~7人で一つのフラットに住み、キッチンは共有、部屋やバスルームは個人。施設自体は新しくセキュリティも万全で問題なかったが、フラットメイトが悪ければ騒音トラブルなどの可能性あり。
約£400ほど。
月によるが、£400程度。外食をせず特に買い物もしなければもっと安くすむ。物価はものによるが、東京と平均的には変わりなかった。
コースによっては教科書のようなものを購入しなければならないが、それ以外は図書館やオンラインジャーナルの利用なのでほとんど費用はかからなかった。
かなり中心部でいつもにぎわっている。ロンドンのメインストリートまでも徒歩20分ほどで、大英博物館は大学のすぐ裏。
気温自体は日本よりは過ごしやすいが、雨が多く不安定な天気だった。
コンピュータ、電子辞書、常備薬。その他のものはだいたい日系のスーパーなどで手に入った。
深刻な病気にはならなかったが、軽い病気には日本から持って行った薬で済ました。他に何かトラブルがあれば友人、SOASの交換留学担当の方などに相談した。
基本的に治安はいいが、混雑する場所ではスリが多く、そのほかの事件に巻き込まれることもないとは言えないので十分注意した方がよい。
留学前にPre-sessionalといわれるコースを受講した。4週間で最終的に1,500語のエッセイと10分のプレゼンテーションを目標としたAcademic Englishの授業。レベルはIELTSのスコアによって分けられるが、院生も多くレベルが高かった。
ほぼ自由に選択できたが、コースによっては教授に頼み込まなければ許可が出なかった。場合によってはどうしても許可が出ないこともあるらしい。
かなり大変だった。最初は英語が分からないことに加え、2・3年生の授業では1・2年の授業に基づいて行われるので、基礎的知識がなく大変だった。
とても有益だった。交換留学という立場を生かし色々な学部から授業が受けられ、とてもハイレベルな授業だったので実になった。
クラスによってはある程度親しくはなれるが、一緒に出かけたりするほどの仲には、授業内ではなかなかなれなかった。
授業によるが、とくに交換留学生として他の学生と違う扱いをされることは無かった。
交換留学担当の部署、特にSophieという方がパーティーを企画したり、色々と面倒を見て下さった。
日本学部の教授がチューターになって下さった。日本人か日本語の流暢な教授ばかりなので本当に困った時は日本語で相談できるようになっていた。
特になし。
Japan Societyという日本人と日本に興味のある学生を対象としたサークルや、様々なパーティーなどで色々な人と知り合えた。
授業の最初の日にオリエンテーションがあり、授業のとり方などについて説明があった。
日本語コースの授業でボランティアをする機会が何度かあった。友達を作る機会にもなってよかった。