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大出真知子 Machiko Ode

国立研究開発法人物質・材料研究機構
構造材料研究拠点 計算構造材料設計グループ
主任研究員
専門:材料工学

2001年-2003年 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2002年 東京大学大学院金属工学専攻 博士後期課程修了
2003年 物質・材料研究機構 研究員

現在の研究テーマを教えてください

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金属材料は、肉眼でみると均質に見えるのですが、顕微鏡で観察すると複雑な内部組織を持っています。そしてミクロな組織の状態によってその材料の物理化学的な性質が変わることが分かっています。私の研究は、金属材料のミクロ組織形成過程をコンピューターシミュレーションで再現することで、現在は鉄・ニッケル・マグネシウムベースの構造材料を解析対象としています。

いつ頃どのようなきっかけで研究者を目指しましたか?

大学3年生の時に、自宅の側にあった通信会社の基礎研究所で研究(実験)補助をするアルバイトをしていました。そこで研究所員の方々に「研究者として素質がある」とおだてられ研究者になろうと思いました。また、研究者になると世界中に広がる同分野の研究者ネットワークに参加することになります。博士課程在学中にその一端を経験することで、自分が予想外に海外志向であったことも志望理由になります。

どんなときに研究者としてのやりがいを感じますか?

研究者の仕事は、自分で問題設定をしてその答えを捜したり、世の中に無い新しい物や価値観を作り出したりすることです。そのプロセス中に「思いもよらない結果・事実・認識」と出会うことがあります。私にとって研究テーマは何でも良いのです。仮説・理論構築とその実証によって、自分の中の認識を確認・刷新していく、その作業自体が楽しいのです。しかも、研究テーマは世の中の役に立つように選ぶことができます。

後輩たちへの応援メッセージ

何か問題や壁に当たった時に、知識として対策を知っていれば楽に解決方法が見付けられるでしょう。そのために、
・ 優秀な先輩・研究者の研究姿勢を手本にする、体験談を読む
・ 研究方法論の本を読む
等をお勧めします。また、多くの女性が直面する問題に育児と仕事の両立があります。これは結局「1日・24時間をどう使うか」に掛かっていて、解決策は最も時間節約効果の高い物事に、お金or/and時間を投資していくことがベストだと思います。