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大理石の中で化石が見られる理由

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「大理石」は、昔からこの石の産地として有名な中国雲南省の大理という地名から付いた名前です。岩石の名前としては「結晶質石灰岩」と言います。結晶質石灰岩の石材としての名前が「大理石」なのです。結晶質石灰岩とは、「石灰岩がマグマによって加熱されるとできる、キラキラと光る方解石の結晶の集合体」です。結晶化していない石灰岩や蛇灰岩なども大理石とよぶことがあります。加工がしやすく、磨くと美しい艶が出るので、大理石はデパートや博物館などの建物の壁にも使われているのですね。白のほかにも、灰色、黒、黄土色、ピンク色のものがあります。

大理石は、石灰岩から出来ることは、上の文章に記しました。この石灰岩とは、石灰質(炭酸カルシウム)の殻や骨格を持つ、生物の遺骸や破片が堆積したものです。生物の体の柔らかい部分は主にタンパク質で出来ています。タンパク質は、その生物が死んでしまうと、分解されたり他の生物に食べられたりします。タンパク質は無くなっても、主に炭酸カルシウムから出来ている殻や骨は腐らずに残り、堆積物の中に埋もれていきます。長い時間をかけて堆積していき、石灰岩が出来上がるころには、これら埋もれた殻や骨は化石となっています。ですから、そのような石灰岩から出来た大理石の中に、化石が見られるのです。

デパートや博物館や駅の中の壁には、大理石が使われていることがあります。大理石の壁をよく見ると、アンモナイトや二枚貝の化石を発見することができるのです。

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