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地質時代

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地質時代とは、「地層に残った化石を基に分けた時代区分」のことです。先カンブリア時代以降、動物群の絶滅や出現を目安として区分されてきました。大きく①先カンブリア時代②古生代③中生代④新生代に区別されます。②から④の3つの代は、さらに12の「紀」に分けられています。私たちがいる現代は、「新生代第四紀」です。

 

①先カンブリア時代:地球が誕生した46億年前から6億年前の時代です。最初の生命が現れて、長い時間をかけて進化した時代です。光合成をする生物が誕生し、それによって酸素が作られました。また、その酸素を利用する生物が繁栄しました。先カンブリア時代後期の地層からは、現在とは全く違う形をした生物の化石が見つかっています。これらの生物の化石は、オーストラリアのエディアカラ丘陵で最初に発見されたので、エディアカラ生物と呼ばれています。これらの生物は、殻や骨格を持たない柔らかい、そして長くて薄いからだをもっていました。

 

②古生代:約2億5100万年前までの時代です。世界中の海で、生物が爆発的な進化(カンブリア紀の大爆発ともいわれます)を遂げた時代です。カンブリア紀と呼ばれる古生代の最初のころに、外骨格を獲得した無脊椎動物のグループが、まるで爆発が起こったように一気に増えました。私たち「ヒト」の遠い祖先にあたる最古の脊椎動物もこの時代に現れました。また、古生代後期には陸上で過ごす初めての脊椎動物が現れました(デボン紀)。石炭紀には、シダなどの植物が繫栄し、水辺に巨大な森を作りました。森には羽を持つ昆虫が現れました。昆虫や植物をエサとする両生類も栄えました。さらに、続く古生代最後のペルム紀には、哺乳類の祖先にあたる初期の探求類が栄えました。しかし、この時代の終わりに、地球の歴史の中で最大の絶滅が起こり、ほとんどの動物たちが姿を消してしまいました。

 

③中生代:約6650万年前までの時代です。初めの頃(三畳紀)には、陸上で爬虫類が大いに栄えていました。その中から、新たな特徴を持つグループ(海には魚竜、空には翼竜、陸上には恐竜)が現れました。また、ペルム紀に続いて裸子植物が栄えていました。中期(ジュラ紀)になると、陸上に大型の恐竜が現れ、大いに栄えました。そして、恐竜の中から鳥(始祖鳥)が現れました。海では、魚竜などの海生爬虫類、二枚貝、以下の仲間のべレムナイトなどが栄えました。後期(白亜紀)には、視覚や脳が発達した小型羽毛恐竜が合わられました。また、この時代の地層からは最古の被子植物の化石も見つかっています。海では、アンモナイト、爬虫類、魚類が栄えましたが、この時代の終わりに、生物の大絶滅が起こりました。地球に直径10kmもの大きな小惑星がぶつかり、岩石が細かいちりとなって地球全体を覆ったと考えられています(絶滅の原因については様々な説が提唱されています)。その結果、太陽光は遮られ、あっという間に気温は下がっていきました。植物は枯れ、植物食恐竜は次々に死んでいきました。獲物を失った肉食恐竜もやがて死に、陸上では小動物(小型の哺乳類含む)のみが生き延びました。海の中でも浅いところでは似たようなことが起きて、アンモナイトなどが絶滅しました。

 

④新生代:約6650万年前(白亜紀の大絶滅)以降から現在までの時代です。初期(古第三紀)には、恐竜のいなくなった陸上で哺乳類の種類が増えて大型化しました。ウマなど、脚にひづめを持つ仲間が現れ、栄えました。海でも哺乳類の仲間であるクジラやアシカが現れて栄えました。ペンギンの化石も、この時代の地層から発見されています。続く新第三紀には、世界的に気候が変わり、それまでに多く見られた森林に変わって草原が広がっていきました。草原で生活する草食の哺乳類が栄えました。人類最古の化石も、この時代の地層から発見されています。なお、この紀の中ごろに、日本列島がほぼ現在の形になりました。そして、第四紀(約260万年前から現在)に入ると、たびたびおとずれる寒い気候のせいで陸地の雪や海が広い範囲で凍って氷河が出来ました。このことから、氷河時代ともいわれています。氷期(最も寒くなる時期)には、多くの動物が絶滅したり、反対に進化したりしています。約1万年前に終わった最後の氷期の後に生き残っているのが、現在の生物です。

 

示準化石:化石として見つかる生物の中には個体数が多く、地球上の広い地域に分布し、生存期間が限られているものがあります。これらの化石は、世界各地の特定の地層からだけ産出するので、その化石が産出した地層は同じ年代の地層だということがわかります。このような化石は、地質学上大変重要で、示準化石(または標準化石)といいます。古生代の三葉虫各種や、古生代後期や中生代のアンモナイト各種などがその例です。

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