2018年9月15日(土)第12回リケジョ-未来シンポジウム「サイエンスの学びから将来の夢へ」をお茶の水女子大学において開催致しました。
ご講演は、花王株式会社基盤研究セクター生物科学研究所 柳本彩様、桜蔭中学校高等学校数学科教諭 小林千洋様、東京農工大学大学院工学研究院先端理工学部門特任准教授 柳澤実穂様のお三人の方からいただきました。パネルディスカッションは、ファシリテーターを前お茶の水女子大学附属高等学校副校長石井朋子様にお務めいただき、講師の方々がパネリストとして登壇され、進行していただきました。
今回の司会はTBSアナウンサー杉山真也様に、お茶の水女子大学附属学校園で12年間在籍されたご縁でお願いいたしました。
当日配付した資料から、それぞれのパネリストのメッセージを掲載致します。
講演の部
柳本彩様は「なるようになるさ」と題してご講演されました。
柳本様からのメッセージ
「皆さん全員が理系に進むべきだ!」なんて私は思っていません。感じ方や興味は、人それぞれだからです。でも……、科学や数学の面白さを知らずにつっぱねてしまうのは、本当にもったいないことです。なぜかと言うと、私の人生や考え方は、科学の研究の楽しさを知って、大きく変化したからです。一度きりの人生、何を選んでもいいのです。ただ、「自分の人生は自分が決めること」を忘れないでください。
小林千洋様は「 『女性』の私が理系を志した理由』と題してご講演されました。
小林様からのメッセージです。
私は現在、数学教師という立場で、多くの女子中高生と毎日を過ごしています。ときには、将来について一緒に考える時間を持ちますが、私が彼女たちと同じ年の頃、自分自身も、将来どのような道に進むべきか、とても悩んでいました。「女性」である自分が理系を選択することに意味があるのか。悩みの奥には、自分が「女性」であること、が潜んでいたように思います。これまでの経験を振り返りながら、今感じることを、教員の立場を交えてお話しします。
柳本実穂様は「物理・生物・化学の3重点にあるソフトマターの研究者になるまで」と題してご講演されました。
柳澤様からのメッセージです。
研究対象として生物に興味をもち、学問としては物理学が好きだった私は、やわらかな材料であるゼリーや液滴、膜、細胞などを研究対象とするソフトマター物理学の研究者になりました。物理・生物・化学の知識を総動員して明らかとなるソフトマター研究の面白さや、研究者になるまでの道のり、研究者の日々についてお話しします。
パネルディスカッション・茶話会
パネルディスカッションでは、参加者からいただいて質問票をもとに、パネリストの皆様からお話しいただき、かなり突っ込んだ質疑が行われました。
閉会後の茶話会も、多数の方が参加され有意義な意見交換が出来ました。
最終更新日2018年10月16日 加々美勝久記