2020年11月7日(土)講義:13:30~16:40
神原 理氏(専修大学 商学部 教授)

お茶大の徽音祭シーズンは、神原先生のご講義のシーズン!
昨年度は、「2020年には実地で徽音祭の催しを巡ってマーケティングを学びましょう!」などと大いに盛り上がったのですが、今回はお祭りも徽音塾もオンラインです。

実際の商品と売り方の話を皮切りに、まずはマーケティングとは何か、基礎的な概念や基本戦略はどのようなものかをご解説いただきました。セグメンテーションのお話では商店街のPRを例に、ターゲティングのお話では飲み屋のチラシ配りを例に、やってみると意外と難しいということを教えていただきました(なるほど!)。具体的な商品やサービスの名前を挙げてお話しいただくと、すんなり納得できる上に面白いです。
現在のコロナ禍における巣ごもり消費に関連して、アナログの有効性についてもお話がありました。この状況でも機敏に手を打った知恵者がいらっしゃるのですね。
前半では「顧客の心に独自の位置を確保できているかどうか、確認する方法はあるのでしょうか」という質問がチャットで出て、さらに解説を加えていただきました。

最初のグループワークでは、具体的な商品を考えてSTPを設定しました。スムージー、電子ピアノ、大福茶(年末年始の期間限定)と取り上げられたものはいろいろで、それぞれ興味深いアイデア出てきました。

後半は製品戦略のお話でした。まずは商品の概念やコンセプト、社会的課題との関わりについて、こちらも実例を挙げて解説していただきました(街角のあの商売には、そんなアイデアが!)。また商品開発とアイデア発想法について、プロセスや手法等を具体的に教えていただきました。世にあるほとんどの商品は足し算と引き算…先生のお話を伺っていると、膝を打つ思いです。

二度目のグループワークでは、商品に新しいアイデアを付加し、そのことでユーザーにどのようなメリットが提供できるかを考えました。ここではどのチームからも、食に関わるアイデアがたくさん出てきました。こちらでも先生からそれぞれについてコメントがあり、さらなるアイデアも出していただきました。

参加された皆様からは「マーケティングの基本的な考え方をコンパクトに学ぶことができ、大変有意義でした。特にいろいろ具体的な商品やサービスを挙げながらご説明いただいたので、わかりやすかったです」、「資料を最初に見たときはグループワークの内容が難しそうに思いましたが、グループで話をしていると色んな意見が出てきて、楽しくマーケティングの考え方を学ぶことができました」などとご感想が寄せられました。

本日ご参加の皆様は、先生が資料に忍ばせていらした小ネタにお気づきでしょうか。ペルソナの例に載っていた、ワイングラスを掲げた上機嫌な殿方は、目に前にいらした華やかな赤い小花柄のシャツの紳士と同一人物ですよ!
次回も神原先生のお話とファッションにご注目を。先生、楽しい時間をありがとうございました。

文責 森 暁子(グローバルリーダーシップ研究所 特任アソシエイトフェロー)