2021年11月27日(土)講義:13:30~16:40
露木 恵美子(中央大学大学院 戦略経営研究科(ビジネススクール) 研究科長 教授)
ビジネス講座「経営戦略の基礎」2日目は、1日目(11月20日)を受講した感想を発表することから始まりました。受講生全員が感想を共有し、想いを一つにしたうえで講義がスタートしました。
露木先生から「差別化戦略」についてご講義いただき、競争戦略の本質は差別化であり、自分たちの強み(特にコア・コンピタンス)を明確に意識して、その特徴を伸ばすような戦略を練ることが大切であるとお話しいただきました。また、様々な脅威と交渉力が競合企業同士のポジショニング争いに影響しており、外部環境や内部環境を分析することで意図的にライバル企業とは異なる独自の価値を提供することができる、との説明がなされました。
1日目の講義の最後に受講生各自が勤める職場のSWOT分析を行う宿題が出されました。各自が勤める職場における内部環境(強みや弱み)の分析、外部環境(機会や脅威)の分析を行い、それぞれを掛け合わせて立てた戦略をグループに分かれて発表しました。発表者に対してメンバーから質問やコメントを送ることで、これまでの自分にはない視点から自身の職場における経営戦略を見つめることができたようです。
グループ内において発表内容についてディスカッションした後、全体の場において一人ずつSWOT分析結果とグループ内ディスカッションによる気づきについて発表を行いました。露木先生から一人ずつにコメントやアドバイスがなされ、それを聞いている受講者たちもまた新たな気付きを得た様子がうかがえました。
全体発表後、露木先生からは「業界の常識を疑うことで新たなものが生まれる」、「業界の非常識が顧客ニーズに合うこともある」、「顧客の視点を持って考えることが大切」とのお言葉をいただき、2日間の講義を終了しました。
受講者からは「SWOT分析について受講されている方々とディスカッションでき、先生のアドバイスも頂いたので、大変勉強になりました。」、「自己(自社、自組織)分析とより多くの情報を基に戦略を立て、それをメンバーに共有し、実行させることがリーダーシップで、自分一人で何かをやり遂げようとするものではない、というのが響きました。」などの感想をいただきました。
「脅威」はこれまでにも数多く起こり、そしてこれからも起こるものですが、この「脅威」を「チャンス」に変えることで新たなものが生まれることを露木先生のご講義から学ぶことができました。露木先生のご講義を受講した皆さんが、得た知識を持ってそれぞれの場所で戦略を立て、実行し、小さくてもよいので何かしらの変化を生み出す「チェンジリーダー」になることを心から期待しています。
文責 内藤 章江(グローバルリーダーシップ研究所 特任講師)