今年度の徽音塾は、特別講演からスタートです。「お母さんが幸せであれば、子どもも幸せ―頑張りすぎない子育てを―」をテーマに、文教大学教育学部発達教育課程特別支援教育専修教授、小児科医・医学博士、公認心理師、子育て科学アクシス代表の成田 奈緒子先生にご登壇いただきました。
先生は、「なぜ日本のお母さんは自分をそんなに追い込むのか」という問いかけから始め、多くの母親が「私が全部やらなければ」という責任感に駆られ、仕事と子育ての両方で自分を追い込んでしまう現状について話してくださいました。
さらに、この「真面目すぎる、頑張りすぎる」姿勢が必ずしも子どもや家族の幸せにつながるわけではなく、親が楽しく生きている姿こそが、子どもの幸せに大きく寄与することを強調されました。成田先生と同じく小児科医の旦那様とともに、お嬢様を育てるうえで大切にされてきたことのエピソードも交え、家庭内での役割分担や、自分自身を大切にすることの重要性についてもご教示くださいました。
成田先生自身、お母さまとの関係やご自身が女性として経験したハラスメントで辛い経験をされたそうですが、そのユニークな語り口調と明るさで、時に会場を笑いに包みこんでくださいました。
質疑応答では、多くの参加者からの質問に、丁寧に回答してくださいました。
ご夫婦、未婚の方、学生を含め、参加者全員が自身の幸せを見つめ直し、それが家庭や社会の幸せにつながる一歩となることを深く考えるきっかけになったようです。
成田先生、ありがとうございました!