講義は「イノベーションの本質」をテーマに始まりました。サヴォア邸やせんだいメディアテーク、エッフェル塔、テレビなどの建築や技術の例を通して、「イノベーションは特別な人だけのものではなく、プロセスを理解すれば誰にでもできる」と先生は語ります。ガウディさえも、過去を振り返って新しいものを生み出してきたそうです。自分にもできるというのが出発点になる。分野が違っても、発想の流れを学ぶことが大切だと伝わってきました。
後半のグループワークでは、「古いものにヒントを得たイノベーション」を探す課題に挑戦しました。あるグループは、ゴボウの実から生まれたマジックテープや、ハチの巣の形を応用したハニカム構造、新幹線のカワセミ型の先頭部分などを紹介。偶然の発見が新しい発想につながることを実感しました。別のグループからは、着物や再生医療に注目し、伝統と最先端を結びつける視点が印象的でした。
講義を終えた塾生は、「イノベーションなんて自分には無理だと思っていたけれど、過去を振り返ることが新しい発想の出発点になると気づいた」と感想を話してくれました。後藤先生の優しい口調と興味深い講義にすっかり引き込まれた1日になりました。




