授業風景 2017年2月4日、11日、18日、25日
汐崎浩正氏(西村あさひ法律事務所弁護士 パートナー)
企業と法律 「女性リーダーが使えるビジネス関連の法律」
①2月4日
2月講座の初回ということもあり、まず汐崎講師より、この講座で習得する知識と目標の確認、および4週にわたる講義内容の概要紹介がなされました。
第一回目は消費者保護法制、製造物責任法(PL法)、景品表示法についてご講義頂きました。消費者保護法制では、特定商取引法、消費者契約法の二つが消費者を守る法律として存在していることを学びました。製造物責任法(PL法)では、実際の裁判事例に基づき説明がなされ、景品表示法では具体的な違反行為と措置命令の紹介がなされました。
塾生からは「個人としての目線と会社法人としての目線の両方で法律を考えることの大切さ、面白さを学ぶことができました」、「事例を交えた講義でわかりやすかったです」といった感想が寄せられました。
②2月11日
第二回目は、前回のリアクション・ペーパーへの回答から始まりました。今回の講義では会社間の取引において要となる独占禁止法を取り上げました。成立の経緯や具体的な事例を取り上げ、最新の議論も含めながらわかりやすく解説が行われました。
休憩を挟んで、会社法について講義が行われました。「なぜ会社は重要なのか。」という基本的な問いかけから出発し、全979条に渡る会社法の概要を俯瞰し、重要なポイントを学びました。改正された部分やその意義が丁寧に説明され、第二回の講義が終了しました。
塾生からは「独禁法は現在の業務上必要となる法律であるため、全体を教えていただき、良く理解できました。改正ポイントを知れたこともよかったです。」「事例が豊富で分かりやすい講義でした。」など感想が挙げられました。また、多くの質問も挙げられました。
③2月18日
第三回目の講義では、はじめに金融商品取引法について、法律や規制の対象となる行為・会社・人々についてなど、分かりやすく解説していただきました。また、企業にとってのコンプライアンス制度の重要性を確認しました。続けて、コンプライアンスの実現のために必要となる公益通報者保護法からはじまり、企業倫理、個人情報保護法について国内外の事例に触れながらご説明いただき、最後に、労働基準法の歴史的背景や関連する重要な法令について学びました。塾生からは「個人情報の取り扱いについては、社内でも議論になることが多く、勉強になりました。」「実務に直結する法律に関する授業だったので、大変興味深かったです。」などの感想や多くの質問が挙げられました。
④2月25日
第四回目は前回の授業の振り返りの後、主に労働者に関する法律や制度について講義が行われました。前半は、労働基準法について詳しい解説があり、最近の事例を踏まえながら賃金、労働時間、休暇などの基本的な内容を重点的に学びました。後半は、男女雇用機会均等法、パートタイム労働法、労働者派遣法の概要や法改正の解説、高年齢者雇用、障害者雇用などに関する法律の説明、現在国会などで審議中の法改正、労働政策などの紹介がありました。受講生からは「現在の職場に関係することが多く、頭の中が整理され有意義だった」、「世界の女性の労働の現在を知ることができて、とてもよかった」といった感想が寄せられ、盛会のうちに終了いたしました。
(文責:徽音塾事務局)
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