⽣物学科セミナー Ticks and tick-borne diseases in human health. を開催(共催)します。(2024.2.20)
⽣物学科セミナー
Ticks and tick-borne diseases in human health.
人の健康に影響を及ぼすダニとダニ媒介性疾患
【日時】2024年2⽉20日(⽕)16:00~
【場所】お茶⼤ 理学部1号館605号室
【対象】学内限定
【講師】Nathalie Boulanger先⽣(ストラスブール⼤学教授)
【要旨】
マダニは欧米や日本の比較的寒冷な山林や草むらに生息しており、動物や人に寄生して吸血して様々な病原体を媒介する、大型で硬いダニです。ライム病は、マダニの体内に潜むボレリアという細菌が、体の中に侵入して発症する病気です。人の場合、遊走性紅斑という、ダニ刺咬部の皮膚発赤が徐々に環状に広がっていく紅斑が、独特の症状として現れます。脳や関節に転移することもあり、神経障害、関節障害、心電図の異常など、様々な症状を併発します。診断は、血清中のボレニア菌の抗体検査で行い、陽性の場合は抗生物質治療が可能です。 しかし、免疫による防御効果はなく、現在ワクチンはありません。予防は不可欠です。
「ライム病の原因となる細菌と感染防止策」「ヨーロッパでの社会経済や環境の変化がマダニやダニ媒介性の疾患に及ぼす影響」についてお話します。
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