第15回日韓3女子大学交流合同シンポジウムを開催しました。(2024.12.10~12)
第15回日韓3女子大学交流合同シンポジウムの報告
1. シンポジウム参加準備
今回のシンポジウムは、通算15回目となる記念すべきシンポジウムとなった。開会式および閉会式においてもこのことが強調されていた。梨花女子大は創立138年、日本女子大は創立123年、本学は創立149年となり、いずれの大学においても本シンポジウムの開催年が開講年間の10%を越えていることは、本シンポジウムが歴史の一部になっていることを意味している。この記念すべき第15回のシンポジウムが12月10〜12日の3日間梨花女子大学校のキャンパスで開催された。本学からの参加学生は6月に募集を開始し、7月に選考、10月から口頭発表の練習とポスター発表の準備にかかり、本番を無事に迎えることができていた。10月からの準備期間においては各方面には大変お世話になった。シンポジウムを無事に開催できたことを感謝する次第である。
シンポジウムでの口頭発表練習は「プレゼンテーション法研究」(由良担当)と「アカデミック・プレゼンテーション(理系)」(小川担当)で行われた。英語口頭発表とパワーポイントの作成法、および質疑応答の演習を実施した。シンポジウム参加学生はいずれかの講義の履修を義務とした。参加学生の発表能力および英語力は、当初は決して高くはなかったが、授業の最後にはコツをつかむことができ、英語による講演ができるようになったようである。
2. シンポジウムの様子
お茶の水女子大学からの参加者は学生が17名(化学1名、物理学4名、生物学4名、情報科学2名、数学1名、食品栄養学2名、共創工学3名)と教員が3名、日本女子大学からの参加者は学生が13名と教員が2名、総計で35名の大所帯での派遣となった。シンポジウムは、第1日目の午後から行われた。初日は2名の教員講演を予定していたが、1名がインフルエンザに罹患したため、急遽代理での講演となった。第2日目は、数物系・化学系・生物薬学系の3つのセッションに分かれて、学生による口頭発表がなされた。45件の口頭発表が執り行われた。各セッションとも教員も参加し、非常に活発な質疑応答がなされた。梨花女子大学校側の計らいにより、各大学各発表分野から1名ずつに対して、発表優秀賞が贈られた。COVID-19前のシンポジウムでは、学生は聞いているだけの場合が多かったと記憶しているが、今回は、各大学の学生諸君が積極的に質問をしていたことが印象的だった。第3日目は、ポスターセッションを実施した。日本からの学生参加者は、ポスター発表を行った。発表件数は48件にのぼった。口頭発表の時同様、ポスターセッションでも活発な議論が学生間でなされていたのが印象的であった。COVID-19による活動の低迷からやっと元に戻ってきた印象を非常に強く受けたシンポジウムとなった。
3. その他
今年度は、梨花女子大学校側はおもに物理学関連の教員が運営にたずさわっていた様子である。運営に関与した教員及び学部長とはいろいろと話し合いをすることができた。その中で来年度は、シンポジウムをお茶の水女子大学で開催することでほぼ合意がとれたと理解している。本学は開校150周年記念の年にあたるため、盛大に開催することが期待されている。これからの交渉が重要になると思われる。また、当該シンポジウムを15年続けてきたことから、お互いの大学の理系研究分野が少しずつ見えてきていることにもとづき、本学と梨花女子大学校との共同研究も始まろうとしている。このような協力体制もこれから発展させていくことが重要と考えられる。
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会場となった梨花女子大
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参加者全員による集合写真