2015年6月6,13日 13:30-16:40
八代 京子先生(麗澤大学名誉教授、株式会社海外放送センター顧問)
異文化コミュニケーション/リーダーシップ
「多様性対応コミュニケーション」
1. 6月6日 13:30-16:40
異文化理解へのアプローチについて、学術的な講義とシミュレーション形式の実践を通じて、様々な言語/非言語によるコミュニケーションの方法を体感する授業となりました。まず異文化理解への4段階のアプローチ、認知→知識→感情→スキルについて学び、次に「バルーンバ文化を探れ」というシミュレーションに移りました。2チームに分かれ、それぞれ違う属性の文化に所属する人間として質疑応答を繰り広げ、異文化と出会った時のカルチャー・ショックを擬似体験しました。その上でカルチャー・ショックを和らげるためにできる方法論を伺い、ステップアップのチャンスに切り替える姿勢を学びました。
塾生からは「カルチャー・ショックは学習のチャンス、の精神で積極的になろうと気持ちを新たにしました。」「コミュニケーション、異文化を受け入れる難しさを嘆く前に、日本人の私たちが温室から出る努力が必要であることも、気付かされました。」といった今後に向けた積極的なリアクションがありました。
2. 6月13日13:30-16:40
価値観の多様性についての2つのテキスト「トロンペナールスの7つの文化次元」「ホフステードの4つの文化次元」を読み、設問への回答から授業が始まりました。設問の背後にある、「普遍主義-個別主義」「感情表出と感情中立」「自然と人間の関係」などの文化タイプについて講義を受けました。その後、異文化シミュレーション「FIVE TRICKS」というカードゲームを、5つのグループに分かれて行いました。一般的なカードゲームとは異なり、言葉を使わないというルールの中で、どう意思を伝えていくかという点でコミュニケーション能力が問われました。ゲーム終了後、問われたのはコミュニケーション能力だけではなく、思考・判断能力だったことが判明し、塾生は様々な感想を述べ合いました。
塾生からは「言葉、ジェスチャー以外に、表情など、コミュニケーションの手段がたくさんあることを実感しました。」「異なる考えの人がいて当たり前であるということを理解し、それに対してどう自分の意見を提案・合意していくのか、今後の課題となった。」など感想が挙げられました。二日間のシミュレーション体験によって、自分の価値観を揺さぶられたという感想を多くいただき、今後の自分の行動を深く考える講義となりました。
(文責:徽音塾 事務局 林)