2019年11月16日(土) 13:30~16:40
露木 恵美子氏(中央大学大学院 戦略経営研究科長)
11月講座「経営戦略の基礎」1日目

 

本日は「経営戦略の基礎」についての授業です。経営戦略は企業にとって、なくてはならない要です。この講義では戦略の本質を理解し、どのように策定していくかを学びます。最初に露木先生の実践的なご研究内容や、これまでの経歴についてお話がありました。続いて塾生がこの講座の志望動機を述べました。様々な業界の塾生が受講していますが、経営戦略に関する疑問を以前から抱いている方が多く「上層部の経営戦略が伝わってこない」という意見が多く聞かれました。

講師からは「観察をして、違和感を言葉にして整理することで、違和感の根本が見定められる。」とアドバイスがありました。組織を変革するためには、まず自分自身が変わっていくこと、どういう組織でありたいか考え、変革のシナリオを考える必要があることを、塾生は学びました。「戦略とは作るものですか?」という講師からの問いかけに、根本からの問い直しが始まりました。「本当の強みとは何か。どんな市場にいるのか。」考えて言葉にして行く作業が大切であることを確認しました。休憩を挟んで、戦略の構造(階層性)や経営理念、戦略の枠組み等重要な概念について押さえてからSWOT分析に関するグループワークに入りました。個人ワークでは強み、弱みを考えるワークを行いました。講師がグループに助言を行いながらワークをまとめ、最後に発表を行い、議論を共有して講義終了となりました。白熱した議論が続き、組織について深く考えるきっかけとなる授業となりました。

塾生からは「経営にとって、戦略と組織は車の両輪であること、組織は形を変えることはできても、結局は人の心の在り方を変えなければならないこと、良く分かりました。」「自分の会社だけではなく、日本社会全体が行き詰っている原因の一端が見えた気がしました。」と感想が寄せられました。

(文責:グローバルリーダーシップ研究所 特任アソシエイトフェロー 林 有維)