2020年6月6日(土)ミニレクチャー:11:30~12:00 交流会:12:00~13:00

元岡 展久(お茶の水女子大学 基幹研究院 自然科学系 教授)

5月に引き続き満員御礼の20名ご参加、建築がご専門の方、遠く九州においでの方、小さいお子さんと一緒の方と、様々な顔ぶれが揃いました。
それぞれ北欧に留学されていて、建築にご興味があるという姉妹のお二人には、「同じ家に住んでいるので、同時参加の時は勝った方がウイリアム・モリスの素敵な壁紙を背景に登場できる」というルールを伺いました。
オンラインはこういうところが楽しいですね!

一級建築士でもいらっしゃる元岡先生は、手掛けた作品の写真を提示しながら自己紹介をして下さいました。
それから大学という空間の歴史と、その3つの型について、ハリー・ポッターの映画やケンブリッジの寮の文化などの分かりやすい例を挙げながらご説明いただきました。
「そう言われてみれば、大学のキャンパスってそんな形だった!」、「現在子供が留学している大学の構造について、腑に落ちた」などと、参加者の皆さんはそれぞれのご興味で聞いておいででした。
またお茶大のキャンパスの歴史と変遷について、奈良女子大学とも比較しつつ解説していただきました。大学OGも知らないエピソードを面白く拝聴しました。
キャンパスの過去の姿について「記憶を保存する」というお話では、お茶大の古写真を多数ご紹介いただくとともに、先生の主導された正門の復元プロジェクトについてもお話しいただきました。

さすが建築がご専門の元岡先生、Zoomに映っているお部屋のインテリアが興味深すぎて、お尋ねしてしまいました。
インドの(神聖な!?)牛の鈴、平安時代に遡る仏足(といって学生をだましている、実は足袋の型)、素敵な彫刻作品、照明…一つ一つ、にこにこと気さくにご解説下さいました(ありがとうございます!)。
「物語を持つ古い物は素敵。古建築の保存活動には、日頃からその物語を表に出しておくことが必要」とも伺いました。
「先生と巡るお茶大キャンパスツアーが、入学直後にあったらよかったのに。今からでも開催してほしい」というOGもいらっしゃいました。最後はありがたい(?)鈴を振っていただきながらご挨拶いただき、閉会となりました。

終了後、参加者から「共有する場の空気感が心の落ち着きや発想を生み、伝統となって大学のベース(カラー)になるように思います」、「個人的な家のメンテナンスについても、アドバイスいただけて嬉しかったです」などとご感想をいただきました。
元岡先生、軽妙で面白いトークをありがとうございました!

文責 森 暁子(グローバルリーダーシップ研究所 特任アソシエイトフェロー)