徽音塾第12回目の講義は、「〈健康〉と〈病い〉から読み解く近現代社会の課題」をテーマに、本学基幹研究院 人間科学系 准教授の宝月理恵先生にご担当いただきました。
講義は、「健康と病いの社会性について考え、議論する」をメインテーマに進められました。
前半では、男女差からみるジェンダーと健康について女性の方が男性より平均寿命が世界的に長いのはなぜなのか、を宝月先生が塾生に投げかけ、社会的要因から読み解き、社会階層と健康格差にも詳しく触れて講義くださいました。
後半では、20世紀初頭の新聞記事・写真や絵画の題材をもとに、塾生とインタラクティブなやり取りをしながら病いの表象を読み解いていきました。さらに、グループ・ディスカッションなどを通じて、ある現象を名付けることによって病いに対する社会の受け取り方やイメージが変わる、ということを実感していきました。
先生は、今回の講義を通じて塾生たちに「病いは社会がつくりだす」ことを新たな視点から気づかせてくださいました。