2019年6月15日(土) 11:30~12:00
湯川雄介氏(西村あさひ法律事務所 ヤンゴン事務所代表 弁護士(パートナー))
今回は塾生の伊藤みどり氏による塾生企画でした。梅雨真っ只中!の当日朝に日本へ到着した講師の湯川氏は、その足で空港から徽音塾に駆けつけて下さいました。
参加者全員が足を運んだことのない(と判明しました)ミャンマー。国の特徴と制度のお話から始まりました。
日本企業の進出にともなう諸相談等、現地における業務内容や、貸し部屋(一人部屋)から始まった事務所の変遷の歴史、拠点代表者としての業務などについて、スタート時のご苦労や、日々の小さな波乱等の逸話を所々にユーモラスにまじえつつ、講義は進みました。
今のお仕事に至るまでのキャリアと、時代の流れと共に弁護士として携わってきた種々の業務の話題を経て、「自分で希望されて来たんですか?」という、ミャンマーでよく尋ねられる質問のフレーズを通し、大手法律事務所の組織構造と弁護士に求められること、キャリアプランのお話へと移行しました。
そして、職業人として感じる、「未成熟」であるからこそのミャンマーの魅力について、現地で体感している問題意識も含めて語っていただきました。日々の奮闘、悟り、葛藤、悩みについても、率直にお話しいただきました。
最後に、氏の新たな関心分野についてご紹介いただきました。その分野は発展途上のもので、自分は発展途上のミャンマーで働くという経験をしてきたからこそ、そこに興味を持ったのだというお話に、深く頷く参加者もおいででした。
その後のランチ会でも、参加者の積極的な質問の数々に、立て板に水で気さくにご回答いただきました。氏の「あらゆる分野に引き出しがある」(企画者の伊藤氏談)ところも垣間見せていただきました。
参加者からは、「弁護士さんの働き方やキャリアパスについて、自分が勤めている会社とはまったく違っていて、興味深かったです。また、ミャンマーの地政学的な位置付けや、政治だけでなく働く上での個人のキャラクターやご苦労の話が面白かったです。究極のダイバーシティマネジメントだと思いました」、「先生のキャリアの歩み方がとても魅力的で、自分が楽しいこと・面白いと思うことに常にアンテナを張るようにしているという言葉が印象に残りました」などとご感想をいただきました。
(文責:グローバルリーダーシップ研究所 特任アソシエイトフェロー 森暁子)