2020年12月5日(土)講義:13:30~16:40
露木 恵美子氏(中央大学大学院 戦略経営研究科(ビジネススクール) 研究科長)

「えびちゃん先生」の待ち遠しいご講義第2回です。今回は急に欠席された方がいらして人数が少なかったのを逆手に取り、急遽受講者とのトーク多めの形式に調整して下さいました。
最初に、前回の振り返りを兼ねて一人一人がコメントしました。定款を見直してみたという方や、勤め先の最近の報告書の中に、まさにSWOT分析があった!という方もいらっしゃいました。
まず大事なのは自分を変えること、小さなことでいいので、ちょっとした変化を自分が起こしてみること、それで周りとの関係が変わる。一人一人の行動の変化が大事!自分(たち)でするのが大事!できれば自分一人じゃなくて、チームで「再解釈」するのが大事!など、最初から名言アドバイス連発でテンションを上げていただきました。

1回目の肩慣らしのグループワークでは、心理的安全性について、自分たちの職場のことも思い浮かべながら話し合いました。そこから、その人なりのチームに対しての貢献が重要であることや(なんでも「上司のせい」にしてはいけない!)、管理職の仕事は管理ではなくて仕事を成功させること、結果を出すことであることなどのお話へ展開していただきました。オンライン中心の現在の仕事の中では、メンバーが何に困っているか把握しづらい点に怖さがあるというお話もありました。
受講者の職種は様々ですが、「戦略を実行するにも、その前に人と人との関係性ができていなければ」、というお話には、それぞれ腑に落ちるところがあったようです。

そして、戦略と戦術の違いのお話に入りました。富士山にどう登るか、を例えに、分かりやすく説明していただきました。ちょっとやってみては修正、の繰り返しが重要…身軽に試していかなければなりませんね!そこから事業ドメイン、経営資源、コア・コンピタンスと話題を繋げていただきました。お話を伺っていて、自分の仕事を捉え直すべきことや、時間の大切さも身に沁みました。

2回目のグループワークではメンバーを変えて、各々の勤め先のコア・コンピタンスについて発表し合いました。「説明しながら、自社の可能性がまだまだあることに思い当たった」という方や、「うちの企業の強みについて、『これもすごいのではないですか?』、『こんなこともできますよね?』と、思ってもみなかったことをグループで提案してもらえた」という方など、いろいろと収穫があったようです。本当に、見方が変わることで新事業の発想に結び付くのだなあと面白く拝見しました。

3回目のグループワークでもまたメンバーを変え、宿題だったSWOT分析について披露し合った後、全体でそれぞれの「強み×機会」について発表しました。ここでも、今まで考えたこともなかったアイデアをグループの仲間からもらえたという方がいらっしゃいましたが、先生からもそれぞれの発表について、「需要のあるこんなものも開発できる」、「ぜひこれを大人向けにも作成してほしい」などと、切り口の新しい有用なアドバイスを矢継ぎ早にいただきました。考え方ひとつで、それぞれの仕事の未来に希望が持てる思いで、伺っていてとても楽しい気持ちになりました。

その後、差別化戦略の話を特に取り上げてご解説いただき、幕となりました。今回もあっという間の2日間で、もっとえびちゃん先生の言葉を浴びていたい!終わるのが惜しい!という気分でした。

受講者の皆様からは、「一人ひとりに足りない観点をフィードバックしていただいたので、大変参考になりました」、「他の受講者の方の会社のSWOT分析を一緒に考えたことも、色々な事例を知って考える練習にもなり良かったです」、「同業他社にはない自社だけの特徴を考えるには、表面的に見えるものから数段深く考える必要があると感じました」などとご感想をいただきました。

露木先生、今回も知識とやる気をもたらしていただき、ありがとうございました!いただいたこのテンションの続く内に、何かを起こしたいです!

文責 森 暁子(グローバルリーダーシップ研究所 特任アソシエイトフェロー)